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遠距離を経て、国際結婚、在米(中西部) アメリカ生活のことについての記事。皆さんの役に立てれば嬉しい。

【国際結婚】アメリカ郊外のタウンハウス 住んで分かったこと3選

 

 


この記事では、アメリカ郊外のタウンハウスに住み始めてから6ヶ月が経つ専業主婦の私が実際の体験談に基づいて感じたことを書いていきます。

 

1、HOA ( Home Owner Association )とリタイア老人のコンボがだるい

 

アメリカの郊外のほとんどの家々は、HOA ( Home Owner Association )の管理下にあります。日本で言うと「管理組合」にあたるものということです。

 

A homeowner association (HOA) is an organization in a subdivision, planned community, or condominium building that makes and enforces rules for the properties and residents. Those who purchase property within an HOA's jurisdiction automatically become members and are required to pay dues, which are known as HOA fees. Some associations can be very restrictive about what members can do with their properties while others may give residents more freedom.住宅所有者協会(HOA)とは、分譲地、計画的コミュニティ、またはコンドミニアムの建物において、その物件と住民のための規則を作り、施行する組織である。HOAの管轄内に不動産を購入した人は、自動的に会員となり、HOA料金として知られる会費を支払う必要があります。HOAの中には、会員が自分の所有地でできることを非常に制限しているところもあれば、住民に自由を与えているところもあります。www.investopedia.com

 

HOAは私が現在住んでいるタウンハウスの大部分の住民からは好かれてはいません。

なぜなら、何かしら「通知」をメールや手紙でこまごまと送ってくるからです。

 

その多くが同じタウンハウスに住んでいる他の住人からの「苦情」だからです。

HOAのメンバーはもちろん同じタウンハウスに住んでいるわけではないので、実際にどのような人間関係が築かれているのか、何が起きているのか把握することはできません。

 

そのため、タウンハウスの住人から入ってきた苦情をそのまま全住民に通知するしかないのです。これが本当にアホらしい。

 

今、私が夫と住んでいるのは、アメリカのシカゴの郊外のタウンハウスです。

築20年で、Semi-attachedの典型的なタウンハウスですが、主要道路に沿って建てられておらず、少し奥まった場所にひっそりと建てられています。全部で40軒ほどの家で構成されているタウンハウスです。

 

ここ2、3年引っ越しで出入りが激しいようですが、長年住んでいる人もいます。

私の隣は20年ほどここに住んでいるようで、ここが新築の頃から住んでいることになります。

 

また、リタイアして日中はずっと家にいる家庭も多く、何かしら問題があっても近所の目があるため犯罪や事件が起こる心配は今のところありません。

 

なにしろ、私の夫は異常なまでの社交性を持ち合わせていてほとんどの住民と顔見知りになっているのでお互いが顔を知っているという状態です。

 

夫はHOAミーティングにも積極的に出席しており、HOAの委員会メンバーとも仲が良く何か問題があってもコミュニティとして解決できる環境があるのでとてもいい環境に住んでいるということができます。

 

しかし、良い住民もいればもちろん悪い住民もいます。

 

特にリタイアをして何もすることがなくなり、日中ずっと家にいる老人たちです。

 

厄介なのは、ポーランド系の老人夫婦、周りから非常に評判の悪いいじめっこタイプのおじいさん、リタイアしてずっと家におり周りの人間を観察ばかりしている住民です。

 

ひとつは、仲良くしている住民が仕方のない理由で、耳・目の悪いラブラドールの老犬を引き取りお世話を始めました。

 

タウンハウスには共用の庭がありますが、ほとんどの住民が犬を飼っているので垣根などあまり気にせずPotty ( トイレ)に連れて行ったりしています。

 

しかし、何が気に障ったのか、その大きな体の老犬ラブラドールを見て、ポーランド系の老人夫婦がアニマルコントロールに連絡をしたというのです。

自分の飼い犬を、他人が勝手に判断してアニマルコントールに連絡されたら一体どういう気持ちになるのでしょうか。

普通の人間にはまったく理解できないし、したくもない思考回路を持ち合わせた暇な老人は

他人が飼っている犬をこっそりベランダから覗きアニマルコントロールを呼ぶところをイメージするだけでも陰湿すぎて呆れて言葉も出ません。

 

そのポーランド系夫婦は周りからも避けられています。

いつも文句ばかり言っているからです。

HOA会議でもいつも文句ばかり。

 

他の話としては、自己中なアメリカ人リタイア夫婦です。

このアメリカ人リタイア夫婦は、近所に住む似たようなリタイア夫婦と仲が良くないようです。彼らの事情なんてどうでもいいのですが、問題としては裏庭にあるポーチ ( pouch )にバスタブを設置した住民が半裸でいることが我慢ならないようで、HOAに苦情を入れずっと問題になっています。住民がバスタブをポーチに設置したところでどうでも良い話なのですが、その自己中アメリカ人リタイア夫婦は気に入らないようです。

 

タウンハウスに住むとは結構難しいもので、場所によっては玄関が向かい合わせだったり、裏庭から向かいの家のリビングが見えたり、他人と住むスペースがかなり近いのです。

だからお手軽な値段でもあるし、互いの顔を知っていれば犯罪が起こる可能性も少ないので安心感を手に入れられるのですが、人間関係をうまく築けない老人たちにとっては問題が起こって仕方ありません。

 

頭を悩ましているのは、その自己中アメリカ人リタイア夫婦の旦那さんがHOAの委員会メンバーになってしまい、権力を振りかざしまくっているということです。

 

なぜか自分でHOAのルールを作れると勘違いしているようで、バスタブおじさんに対する嫌がらせのようなルールを勝手に作ろうしています。

 

そのルールとは、プライバシーを配慮するため裏庭のポーチ ( pouch )に目隠しシートを自腹で取り付けるというものです。

 

3月になり、暖かい日も増えてきました。

暖かくなってくると裏庭の椅子で日向ぼっこをする人やガレージを開けて日向ぼっこをしている老人などが多く出てきます。

 

そのような風景を見て、「うちの裏庭を見られている、見張られている」と勝手に勘違いして不満を募らせるようになるのです。

 

これは、他の大多数の住民が気にしているものではなく、その自己中おじさんがバスタブおじさんに強制しようとしているものです。しかも、バスタブおじさんも自己中おじさんが好きではないので絶対に聞こうとしません。笑

 

このようなドラマにはまったく興味がないのですが、何せ夫がそのような事情に詳しく、仲良くしているご近所の旦那さんがHOA委員会のメンバーのため奥さんから愚痴が流れてくるのです。

 

また、暖かい日にガレージの外で仲良くしている近所の人とスクリーンを使って映画鑑賞をしたところ、(もちろん)すぐにHOAにクレームが入り、HOAが日時・時間を丁寧に記載し、全住民向けにメールを発信しました。

 

これには私たちも呆れてしまいました。

リタイアをして暇な老人は、他人が楽しんでいるところを見るのを堪えられないのですぐにHOAにクレームをするのです。

 

タウンハウスには子どもも住んでいるのですが、タウンハウスの周りを電動バイクで走ることにもクレームが入りました。もうここまでくると笑ってしまいます。

共有道路は私たちタウンハウスのコミュニティのものはなく市のものです。

市にクレームを入れた方がいいのでは?という感じです。

 

アメリカ人は個人主義色が強いというので、お互いが無関心でご近所付き合いは気にしなくても良いというイメージを持っていたのですが大間違いでした。

個人主義色が強いからこそ、何か不満があればすぐにHOAに連絡を入れる、または警察に電話をすると、極端な行動に出る人が、特にリタイアした暇な老人に多いことがわかりました。

 

このような暇な老人は、アジア人である私を見てどう思うのでしょうか。

 

以前、向かいの家の人が留守のため夫経由で、Amazonの箱を私たちの家で保管しておいてほしいとお願いされました。

犬の散歩の後だったので、犬を家に置いて向かいの家にいきAmazonの荷物2箱を持っていき、家に保管していました。

 

その夜、HOAからメールが来たので見てみると、Amazonの箱を玄関から持ち去った事件が発生、住民は注意をすること、という旨のメールが来たのです。

もうここまで来ると笑ってしまいます。

確かに、去年から郵便ポストから手紙が抜かれ盗まれる事件が発生していました。

そしてAmazonの荷物も玄関から持ち去られる事件も発生していましたので住民はピリピリしていたのですね。

 

私は毎日犬の散歩にも行っていますし、多くの住民と顔見知りまたは話したことがありますから、私が荷物を持ち去るところを見てすぐにHOAに通報した人というのは顔見知りではない可能性が高いです。なぜならうちと向かいの家は仲が良いので、それを理解していれば通報はしないでしょう。

 

アメリカ郊外のタウンハウスは、日本の住宅街よりもクレームが多く、いつでも人の目が光っており、リタイアした暇な老人は自主警察のような気になって血眼で他住民の動向を監視しているのかな?というのが正直な感想です。

 

2、コミュニティ色が強く、安全

 

上記に記載したとおり、リタイアした暇な老人はいつも窓の外から目を光らせており、何かおかしいことが起こるとすぐにHOAに連絡、または警察に連絡が行きます。

そのため、アメリカ郊外のタウンハウスは比較的コミュティ色が強く、安全であるということができるでしょう。

 

現在、私が住んでいるタウンハウスは既婚または既婚子持ちの家庭と、リタイアした老夫婦、半々ほどが住んでいると言えます。

 

もちろん、夏になれば子どもが外に出てきて一緒に遊んだり、仕事が早く終わる住民の場合は16時あたりになると外でタバコを一服したり、ビールを飲んでいたり、キャンプ用の椅子に座って雑談をしていたりと、自然に互いにコミュニケーションをとる機会が増えます。

 

アメリカ人は雑談の達人ですから、天気がどうのとか、最近の仕事状況だとか、とにかくなんでもないことを少し話してコミュニケーションを取るのですね。

 

私は、異常に社交的な夫のおかげで、とても仲の良い人が2人います。

そのどちらもが65歳以上で、日中ずっと家にいるため、現在まだ仕事ができずにずっと家にいるしかない私の相手をしてくれます。

運転免許も持っていないので、買い物に連れて行ってくれたり家に行って話をしたりと、いつも気を遣ってくれる素敵な人たちです。ひとりは75歳のおばあちゃんですが、そのまたおばあちゃんはポーランドからの移民のため、非常に気遣ってくれます。

 

異なる文化に何も知らずいきなり来て、その地の文化に馴染むのが大変なことを理解してくれるので、話していても楽しいし、その方の昔話(シカゴに住んでおり、お父さんが雑貨屋さんを営んでいた。マフィアとお友達だったなど)を聞くのも非常にためになります。

 

また、彼のおかげであまり外に出かけない、自称内向的のおばちゃんとも顔見知りになり、日本からのお土産であるポッキーをあげたところ非常に喜んでくれて、私のことをいい人と呼んでくれるようになりました。笑

 

高齢の犬を飼っているので、本当に暖かい日はちょろっと散歩に出てくることもあるので話すようになりました。

 

そのような近所の人と話していると、タウンハウス事情というかちょっと問題になっていることがポロッと話題に出てきたりするのです。

そして、知り合いのまた知り合いのご近所さんと知り合い話すようになるといういい感じの流れでコミュニティを広げていくことができます。

 

私は電話番号を交換してメッセージをするのが苦手なのでしませんが、夫は何かあった時のためにと仲良くなった住民とは電話番号を交換しテキストしあえるようにしています。

何か問題があっても情報交換ができるようになります。

 

小さいタウンハウスではありますが、夫のおかげで顔見知りが増え、困ったときは連絡を取り合ったりお願いをしたりされたりと、信頼関係を築いていくことでコミュニティを形成していき、より安心感をもちながら過ごせるようになるというわけです。

 

この安心感があるからタウンハウスに住んでいるという方も結構います。

個別の家だとすべてが自己責任であり、セキュリティ面でもかなりの費用が出ていくから、とのことでした。

 

 

3、ほとんどの住人は近所の人の生活パターンを把握している

タウンハウスに住んでから、アメリカ人は特に用心深く、近所の人の言動、行動パターンに注意を払っていることがわかりました。

 

最近流行っているSNSで、ロシア人やドイツ人は家から他人の行動を有り得ないくらいじーっと観察している、という旨の動画を見たことがあるのですが、多文化共生が実際に起こっていたり、アメリカのように銃を持つ人々が普通にいると「近所の人の性格、行動パターンを把握する」のが一般的になるようですね。

 

これは若い人には言えないかもしれませんが、あくまで私の住んでいるシカゴ郊外の静かなタウンハウスで起こっていることですのであしからず。

 

私が仲良くしている近所の夫婦と、私と夫で話す機会があったのですが、その時に「あの家の人は出かけているから、今これをした方がいいね」と会話をしていたのです。

 

アメリカは車社会で、ひとり1台車を所有しているのが普通です。

ガレージの外に車を停めている人は、おそらく他人から車種・メーカー・ボディカラーは覚えられています。車の特徴=人の特徴になります。笑

 

私は車のことは無知で色が異なるくらいしかわかりませんので、そのような話にはついていけません。

 

なので、「あの車はどこの誰の」「今、車ないから出かけてるよね」ということが窓から見てすぐにわかるのです。

 

また、タウンハウスは静かなところにあるので、車のエンジンの音、人の会話の声が結構クリアに聞こえます。

エンジンの音で「あの家のあの人が今出かけた」とか「今帰ってきた」というのが分かるわけです。

 

私はずっと家にいるので余計把握できてしまいます。

日本にいた頃は車を使う機会もなかったですし、仕事をしていたので近所の人の行動なんて気にしたこともなかったので、この現象は結構興味深く感じています。

 

その近所の人曰く、シカゴの都市部に行くとギャング同士の抗争や銃音がしたりするが、誰も気にせず何も言わず、ただ単に土地に慣れた人はヤバそうな雰囲気がすると家に閉じこもるということで、互いに監視しあって助け合う方が安心だよ、とのことでした。

もちろん、ここはシカゴ郊外なので子どもの頃はシカゴの都市近郊に住んでいたことがある人が多いです。やはり、銃撃戦やギャングの話が多いのはシカゴならではです。

 

 

 

以上、私がアメリカはシカゴの郊外のタウンハウスに住んで6ヶ月目でわかってきたこと3選になります。日本にいた頃はこんなことを経験するとは思っていなかったので、過去の自分が知りたかったのと、これから渡米予定の同じような境遇の方がいらっしゃれば少しでも役に立つ情報であればいいなと思い記事にしました。

 

またタウンハウスについては記事を書いていこうと思います。